
- 27 Thu. 2020up OTHER 別府八湯ウォーク
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入り組んだ路地を抜けると、三叉路のまん中にそびえ立つ1本のバナナの木。、アーチ型の窓に瓦屋根をかぶった子宝の湯「寿温泉」。
入り組んだ路地を抜けると、三叉路のまん中にそびえ立つ1本のバナナの木に出会った。 その持ち主は、アーチ型の窓に瓦屋根をかぶった子宝の湯「寿温泉」。
洗面器を持ったおじいちゃんと日傘を差したおばさんが、建物の前のベンチに並んで腰掛けている。「12時から15時まではお昼休みなんよ」とおばさん。時計を見ると、15時まであと少し。
通りの向こうからお母さんが走って来た。「お待たせしてごめんなさいね」番台に座ったお母さんに100円を渡して室内へ上がる。「ごゆっくりね」と見送られて奥へ進む。
「女湯」と書かれたドアをそっと開けると、目に飛び込んできたのは、窓いっぱいに射し込む透明な光と綺麗なミントグリーンの壁。こぢんまりした浴槽におばあちゃんたちが賑やかに浸っている。こんにちは、と声を掛けると、すぐに仲間に加えてくれた。石鹸を持っていないことを話すと、「ほんならこれ使いよ。私たちはそろそろあがるき、その辺に置いとってくれたらいいわ」と言って、石鹸を置いてあがってしまった。
教えてもらったぬるめの場所からゆっくり体を浸すと、じんわりとお湯の熱さが沁みてくる。鉄分が多く、冷え症に効果があるといわれるこのお湯は、通称〝子宝の湯〟。昔は女湯しかなかったという。当時は浴槽に渡した丸太につかまって腰を温める独特の入浴法があり、そのおかげか、ここに通うと子どもを授かる人が多かったのだそうだ。
小さいけれど大切に奉られているお薬師様は、まるでこの温泉そのもの
お風呂からにこやかな笑顔であがってきた、寿温泉歴約15年というお母さんは北海道出身。
別府に来た当初は、別府の温泉スタイルに驚いたという。今ではすっかり慣れて、家族もみんなこの温泉に通っているのだそう。
「何といっても気楽に入れるのがいいんよ。小さい男の子たちなんかはここからパンツ一丁で帰ったりするんよ」と笑う。
鉄分が多く、冷え症に効果があるといわれる、通称〝子宝の湯〟。
脱衣所を出てベンチに腰掛けると、次々に常連さんたちがやってきた。
「ごゆっくりしていきなさいね」と声を掛けてくれて、楽しそうにお風呂へ入っていく。
「初めは知らない方ばかりだったんだけど、今はみんな顔見知り」と常連さんたちを笑顔で見送る番台のお母さんに挨拶をして、寿温泉を後にした。
外に出て、もう一度辺りを見渡してみると、路地裏に佇む温泉の周りには、古いものと新しいものが混ざり合ったまちなみがあった。
大正生まれのレトロな温泉は相も変わらず、変わりゆくまちの様子を見つめているようだ。
「いつも温泉だから、入浴剤の使い方がわからんのよ」と常連のお母さん
突然ですが「べっぷぢごくすごろく」完成しました。
『別府ONSENアカデミア』は、温泉の様々な魅力を検証し、大切な資源である温泉を守りながら、国内の多くの温泉地とともに新たな温泉の可能性を全国、そして世界に向けて発信する温泉のシンポジウムです。
別府の古墳は、血の池地獄の泥で赤く塗られている そんな話をご存知だろうか? 6世紀後半から7世紀初頭(今から1400年以上前)には、地獄の泥が塗料として利用されていたというのだ。 別府の知られざる古代ロマンを紐解いてみよう。
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日本中、そして世界中の人々が温泉を好きになれば別府は日本一、いや世界一の観光都市になることができるはずだ!なぜなら温泉を突き詰めていくと最後には必ず別府にたどり着くからである(たどり着くはず)。世界のどこをみても別府ほど多種多様な泉質を持っている地域はないからだ(ないはず)。すなわち町自体が温泉博物館なのだ!温泉を知れば知るほど別府を好きになるのは必然なのだ!
「明礬のお湯は、浸かってるそばから、かかとがつるつるしてくるの」硫黄成分がたっぷり含まれたお湯は昔から皮膚病に効くと言われています。