
- 15 Tue. 2019up OTHER BEPPU NEW STANDARD あたらしいみやげもの ベップからはじまるあたらしいニッポン
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寒い時期になると、「三味ざぼん店」の厨房には朝早くから夜遅くまで明かりが灯り、甘酸っぱい爽やかな香りが満ちる。ご主人の三見守さんは2代目。お父さんの始めたざぼん漬け専門店を継いで、3年になる。
寒い時期になると、「三味ざぼん店」の厨房には朝早くから夜遅くまで明かりが灯り、甘酸っぱい爽やかな香りが満ちる。
「昔はたくさん店があったんやけど、今、専門店はうちくらいやな」。やよい天狗通りにある「三味ざぼん店」のご主人の三見守さんは2代目。
お父さんの始めたざぼん漬け専門店を継いで、3年になる。守さんは元々サラリーマンで、定年前に第2の人生を考えたとき、両親が残したお店を継ぎたいと思ったそうだ。
その意思を固めてからは、会社勤めを続けながら、早朝からざぼん漬け作りの修行をした。そのときに支えてくれたのは三見さんのお父さんの技術を受け継いだ職人さんの1人だったという。
ざぼんの皮を、砂糖と水飴と水で炊き上げる
現在はご夫婦2人を中心に娘さんやお孫さんの手を借りてお店を営んでいる。
お店に立つ奥さんの悦子さんが「特別なざぼん漬けがあるけん、味見してみよ」と食べさせてくれた。宝石のような艶やかなざぼん漬けは、その名も「琥珀」。
お父さんの代から継ぎ足してきた、ざぼんのエキスをたっぷり含んだ濃厚な蜜で炊きあげた、ほかのどこにもないざぼん漬けなのだという。他にも「べっこう」、「白雪」など、その名の通りの繊細な色合いのざぼん漬けの宝石を作り分けている。
べっこう(右)、琥珀(左)いずれも100g 300円
そんな特別な宝石に、ちょっと特別な役目が出来たそうだ。先日、埼玉県に住む結婚式を目前に控えたカップルがこちらのお店を訪ねてきた。別府出身の2人が「何か、出身地にまつわるものを式の招待客にプレゼントしたいって、偶然手に入れた地図を見て来てくれたんよ」と、悦子さん。
「結婚式用のプレゼントとか初めてやけん、勝手が分からんのよ」と言いながら、ざぼんを炊く三見さん。
「夫婦2人で、いっぺんにたくさんは出来んのやけど、これもご縁だし、喜んでほしいもんねぇ」
別府らしさにこだわりつつ、華やかな席にふさわしいようにと、包装紙を何度も変えてみたり、「三味ざぼん店」の隣で竹工芸品を扱う「かごの竹苑」でざぼんを入れるかごを調達したり、まるで自分たちのお祝い事のように準備を進めていた。
「今日はここまで」と作業の手を止めて、三見さんご夫妻は「これもらったら、うれしいかな? 」と、ざぼん漬けを眺める。三見さんご夫妻のお祝いの気持ちが詰まった宝石箱は、故郷を遠く離れた新郎新婦へともうすぐ届けられる。
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